微分・積分

微分とは

微分・積分

微分とは?

微分とは簡単に言うと「グラフの接線の傾きを求めること」ですが、厳密には「グラフの接線の傾きを求める中の1ステップ」のことを言います。

もう少し丁寧にいうと、「『傾きを求めるための関数』を求めること」を微分と言います。言葉で書くと少しややこしいですね。

直線の傾き

$y=3x-2$という関数があったとしましょう。これの傾きは?と聞かれるともちろん3ですよね?

元々傾きがどういう物だったかというと、

$$傾き=\frac{(yの増加量)}{(xの増加量)}$$

でしたね。

曲線の傾き

例えば$$y=x^2$$の傾きは?と聞かれても「???」ですよね。

ここで、曲線の傾きという物を、曲線の接線の傾きというふうに考えます。

つまり、曲線上の場所によって変わるということですね。例えば$y=x^2$の$x=1$の点での傾きと言われれば次の赤線の傾きを求めればokです。

おおざっぱに傾きを求める

いきなり接線の傾きを求めるのは難しいので、次の(1,1)と点P(3,9)を結んだ青直線の傾きを求めてみましょう。

もちろん$\frac{9-1}{3-1}$で4です。しかし流石にこの青線と赤線が同じであるとは言えません。

では次の(1,1)とP(2,4)を結んだ青直線の傾きをみてみましょう。

$\frac{4-1}{2-1}$で$3$です。先ほどの青直線よりこの青直線の方が赤線に近いことに気付きましたか?

つまりアイデアとしては、点Pをさらに(1,1)へ近づけて行けばほとんど赤線に重なるはずです。

精度を上げていく

では精度を上げていくために(1,1)と点Pとのxの距離をhとおきす。つまりP$(1+h,(1+h)^2)$とします。

この青線の傾きは次のように表せます。

$$\frac{(1+h)^2-1}{(1+h)-1}=\frac{h^2+2h}{h}$$

$$=h+2$$

ここで、点Pを(1,1)に限りなく近づける、つまりhを限りなく0にしていくと、

$$h+2→2$$

と求めることができます。しかしこの方法では(1,1)での傾きだけしか求めることができません。(2,4)での傾きを求めようとするとまた今と同じ計算をしなくてはなりません。

それはあまりにめんどくさいので、一般的に$(x,x^2)$での傾きを求めてみましょう。やり方は簡単で、(1,1)を$(x,x^2)$に置き換えて同じことをするだけです。

この場合青線の傾きは

$$\frac{(x+h)^2-x^2}{(x+h)-x}=\frac{h^2+2hx}{h}$$

$$=h+2x$$

ここでhを0に近づけていくと、

$$=h+2x→2x$$

$2x$が求められました。これは$y=x^2$の点$(x,x^2)$での傾きです。

もし(1,1)での傾きを求めたければ2・、(3,9)での傾きが知りたければ2・3ですぐ求めることができますね。

このように、$x$に値を代入すれば傾きがもとまる式を導関数と言い、導関数を求める作業を「微分する」と言います。

今回なら「$x^2$の導関数は$2x$である。」や、「$x^2$を微分すると$2x$である。」ということになります。

微分の定義

上では$y=x^2$でやりましたが、さらに一般的に$y=f(x)$の導関数、つまり「$y=f(x)$での点$\left(x,f(x)\right)$での傾きを求める式」を求めたければ次のようになります。

$f(x)$の導関数は$f'(x)$や$\frac{d}{dx}f(x)$と表します。

微分の定義
$$f'(x)=\lim_{h \to 0} \frac{f(x+h)-f(x)}{h}$$

以上、今回は微分とは何かについてでした。

この記事の執筆者
理系さん

理系の現役京大生。
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