確率

条件付き確率

確率

条件付き確率

条件付き確率とは「Aが起こったとき、Bが起こる確率」のように、ある条件のもとでの確率のことをいい、次の公式で表せます。

条件付き確率

Aが起こった条件のもとで、Bが起こる確率は

$$P_A(B)=\frac{P(A\cap B)}{P(A)}$$

条件付き確率はよく$P_A(B)$や$P(B|A)$と書きます。(Aが条件)

普通の確率では全パターンUの中でAが占める割合を求めます。

それに対して条件付き確率では全パターンUには注目せず、Aの中でさらにBでもある「$A\cap B$」の占める割合を求めます。

しかしこの公式は使う場合と使わなくていい場合があります。

公式を使う・使わない

条件付き確率には2パターンが存在します。

(1)状況がイメージできるパターン

(2)状況がイメージできないパターン

状況がイメージできるパターン

例題1

あたり2個、ハズレ2個が入ったくじからAさん→Bさんの順番で一回ずつ引いていきます。(引いたくじはもどさない。)

Aさんがあたりを引いたとき、Bさんもあたりを引く確率を求めよ。

上の例題は(1)状況がイメージできるパターンですね。

Aさんが引いた後のイメージができると思います。

こういったイメージができる場合は公式なんて使わずサクッと解いちゃって大丈夫です。

右の図より、あたりを引く確率は$\frac{1}{3}$です。

状況がイメージできないパターン

例題2

あたり2個、ハズレ2個が入ったくじからAさん→Bさんの順番でい一回ずつ引いていきます。(引いたくじは戻さない。)

Bさんがあたりを引いたとき、Aさんもあたりを引ていた確率を求めよ。

こういう問題は(2)の状況がイメージできないパターンです。

そんな時は公式に頼りましょう。

「Aさんがあたりを引く」という事象をA、「Bさんがあたりを引く」という事象をBと表すと「Aがあたりを引き、Bもあたりを引く」という事象は$A\cap B$と表せます。

Bは「AあたりBあたり」と「AハズレBあたり」に場合わけできるので、

$$P(B)=P(A\cap B)+P(\overline A\cap B)$$

$$=\frac{2}{4}\cdot\frac{1}{3}+\frac{2}{4}\cdot\frac{2}{3}$$

$$=\frac{1}{2}$$

(くじ引きの公平性という定理を使えば$P(B)=P(A)=\frac{1}{2}$と求めることもできます。)

また、今求めた通り$P(A\cap B)=\frac{1}{6}$なので

$$P(A|B)=\frac{P(A\cap B)}{P(B)}$$

$$=\frac{\frac{1}{6}}{\frac{1}{2}}$$

$$=\frac{1}{3}$$

公式の導出

そもそも条件付き確率は誰しも使ったことがあるはずなんです。

次の例題をみてください。

問:あたり2個、ハズレ2個が入ったくじからAさんBさんの順番でい一回ずつ引いていきます。Aさんがあたりを引き、Bさんもあたりを引く確率を求めよ。

普通の確率の問題ですね。どうやって解きますか?

$$(Aがあたりを引く確率)×(Bがあたりを引く確率)$$

ではありません。厳密には

$$(Aがあたりを引く確率)×(\color{red}{Aがあたりを引いたとき}Bがあたりを引く確率)$$

これで求めているはずです。これこそ条件付き確率が使われていますね。

「Aがあたりを引く」という事象をA、「Bがあたりを引く」という事象をBと表すと「Aがあたりを引き、Bもあたりを引く」という事象は$A\cap B$と表せます。

 

$$(Aがあたりを引く確率)×(Aがあたりを引いたときBがあたりを引く確率)=(Aがあたりを引き、Bもあたりを引く確率)$$

なので、

$$P(A)×(Aがあたりを引いたときBがあたりを引く確率)=P(A\cap B)$$

これより次の公式が得られます。

事象Aが起こったとき事象Bが起こる条件付き確率$P(B|A)$は
$$P(B|A)=\frac{P(A\cap B)}{P(A)}$$
この記事の執筆者
理系さん

理系の現役京大生。
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