
今回は絶対値について考えていこう。

中身が正か負で場合分けするやつですよね?

本来はそうするんだけど、今回はもう少し感覚的なアプローチをしていこう。
絶対値が表すのは距離
まず初めに簡単なものから考えて見ましょう。次の式を見てください。
$$|2-5|=3$$
普通なら絶対値記号の中身が-3なのでその符号を無視して答えは3とします。
でもここでは、2と5の差をとっていることに注目すると、$|2-5|$は2と5の数直線上での距離を表していることになります。

問題を問いてみよう
この考えの何がいいのでしょうか?
それはずばり、スピードです。次の問題を見てください。
$$|x-3|=2$$
これを、中身が正だとか負だとかで場合分けしていては時間がもったいないので、
「$x$と3との距離が2」
というふうに解釈します。
もっと簡単にいうと「3からの距離が2の場所はどこですか?」という意味ですね。答えはもちろん1と5です。

応用してみよう
では少しレベルを上げてみましょう。
$$|x+2|+|x-3|=7$$
これも同じように解釈すると、
($x$と-2の距離)と($x$と3の距離)の合計が7
ということになります。ここで、もしxが-2と3の間にあってしまうと、左辺の値は常に5になってしまうので、成立しません。

よって$x$は-2と3の外側にあるということになります。
$x$が3より大きい時を考えると、-2と$x$の距離というのは
(-2と3の距離)と(3と$x$の距離)の合計
ということになります。
よって問題の左辺は、
{(-2と3の距離)と(3と$x$の距離)}と(3と$x$の距離)の合計を表すことになり、(-2と3の距離)は5なので、(3と$x$の距離)は1ということになり、
$x=4$が導かれます。
同様に考えると$x=-3$も出てきますね。

以上、今回は数式の意味を考えてみようというお話でした。
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