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【理系が解説】タコ足配線で発火しない方法

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結論としては、タコ足配線が危険というのは嘘です。

その理由を一から説明していきたいと思います。

コンセントの電流の動き

一般的な家庭のコンセントは、電圧100Vがかかります。

そこで問題なのが、一般家庭で用いられる銅線は、電流15Aまでが許容値となっています。

なので、15A以上の電流が流れるとキケンということになります。では、以上のことを踏まえて問題です。

問題

一般家庭のコンセントに消費電力が600Wの電子レンジが繋がっています。

この電子レンジに電気を流した際、銅線には何Aの電流が流れているでしょうか。

答えは、6Aです。

なぜ6Aとなったのか解説していきます。

消費電力を求めるためには、電圧×電流。つまり消費電力をP、電圧をV、流れる電流をIとしたとき、

$$P[W]=V[V]×I[A]$$

を使います。

今回の問題に置き替えると、600[W]=100[v]×I[A] となります。

この式で電流Iを求めると I=6[A] となり、電流が6Aであることがわかります。

タコ足回線を繋いだ場合

では、コンセントにタコ足回線を繋いだ場合はどうなるのでしょうか。

1つのコンセントに800Wの電気ストーブ、600Wの電子レンジ、300Wの掃除機を繋いでみましょう。

先ほどの計算を用いてそれぞれの電流を求めると、電気ストーブには8A、電子レンジには6A、掃除機には3Aの電流がかかることになります。

ここで最初に記述した一般家庭のコンセントに用いられる銅線の電流の許容値を思い出してください。

銅線の電流の許容値は15Aまででしたよね。

今回繋げたこの電気ストーブ、電子レンジ、掃除機の3つの電流の合計は17Aです。

つまり、許容値の15Aを超えるので発火の恐れが出てきます。

タコ足回線は危険?

やっぱりタコ足回線は危険じゃないか、と思ったことでしょう。

ですが、そうとも限りません。

電流が許容値を超えてしまうなら、許容値に収まるように使用していまえばいいのです。

先ほどは、電気ストーブ、電子レンジ、掃除機の3つで許容値を超えてしまいました。

では、電気ストーブを消費電力200[W]のテレビ置き替えてみましょう。

テレビにかかる電流は 200[W]=100[V]×I[A]でIを求めると2Aとなります。

そうすると、テレビの2A、電子レンジの6A、掃除機の3Aで合計が11Aとなり、許容値内に抑えられました。

というわけで、タコ足回線は使い方によっては安全であるということがわかりました。

コンセントに潜む危険

「タコ足回線は使い方によっては安全」と言いましたが、実はタコ足回線だけに限った話ではありません。

一般的なコンセントは指す場所が2つありますよね。

実はこれも原理はタコ足回線と一緒なのです。

ですので、この2つに800Wの電気ストーブを指してしまうと、8A+8A=16Aとなり許容値を超えてしまい、発火の危険性が出てきます。

まとめ

今回の記事をまとめると

・タコ足回線が危険は嘘

・コンセントと同程度の危険性

となります!

コンセントは15Aを超えないように十分注意して使いましょう!!

この記事の執筆者
相川辰治

このサイトの設立者に雇われ馬車馬のごとく働かされているものです。
数学は結構好きです。

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