
デジタルとアナログの違いって何なんでしょう?

アナログは紙、、デジタルはパソコンってイメージですね。笑

実はその理解はすごく危なくて、正確に言うとデジタルは離散、アナログは連続のことです。
デジタルとアナログの違い
デジタル

デジタルと言うのはラテン語で「指」を意味する「digitus」から来ています。数を数える時に指を使っていたことからバラバラの数、つまりとびとびの値を意味するようになったそうです。
つまりデジタルとは「段階的に変化する値」ことを言います。
例えばほとんどのデジタル時計は数字を秒単位でしか数えられません。デジタル時計がデジタルと呼ばれる理由は、表示する時間が1秒→2秒→3秒という様に段階的に変化するからです。
(後で説明しますが、アナログ時計がアナログと呼ばれるのは、針で時間を表すので1秒から2秒に緩やかに変化できるためです。)
デジタル=コンピューターと思われがちなのはコンピューターでは二進法、つまり1と0(onとoff)という決まった状態しか取れないためですね。
二進法について解説した記事もあるのでこちらもどうぞ。
アナログ

アナログはデジタルの逆で、連続的な値を取ることを言います。連続というのは切れ目が無いこと。簡単に言うと「緩やかに変化できる」ということです。なのでアナログはデジタルとは違い、どんな値も取れることになります。
例えば「長さ」は1.243mや3.3333mなど、どんな中途半端な値でも存在するのでアナログ。逆に「飴の個数」は1個や3個などは存在しますが、1.5個や2.3個など中途半端な値は存在しない、つまりとびとびの値しか取れないのでデジタルになります。
アナログの方が優秀な理由
デジタルとアナログを比べた時、データとして優秀かどうかはともかく、情報量が多いのは実はアナログなんです。
(そもそもデジタルとはコンピューターで扱いやすいだけで、それ以外はアナログの方が優れています。)
実は音楽プレイヤーよりも蓄音機のほうが高音質なんです。
アナログの音
アナログの音というのは「生の音」を示します。生の音とは自然界に存在する音で、波形でいうとこのようになめらかな形をしています。

コンピューターは1と0で表現されたデータしか扱えないので、このままではコンピューターに保存することはできません。
こういった生の音を保存するときに使うのが「レコード」です。レコードではレコード盤に傷をつけることによって音を保存します。紙に絵を描くような感じですね。
つまりレコードというのは複製などは難しいですが、生の音を記録する能力を持っているのです。
デジタルの音
ではこの生の音をコンピューターに保存するにはどうすれば良いのかというと、サンプリングという作業をします。
サンプリングとは、一定の間隔(普通は44,100分の1秒)ごとに波の高さを図り、その波の高さを65536段階の数値で記録します。
ちなみに1秒間に何回サンプリングするかをサンプリングレート、何段階の数値で表すかをビット深度といいます。
例えば先程の波を16当分にする間隔でサンプリングを行うと、次のようになります。

これで音波を数値で表すことができました。後はコンピューターでも扱える形にするために1と0の二進法で表せば、この波は
0,011111010000000,0111110100000000,011111010000000,0,111111010000000,1111110100000000,111111010000000…
などと表すことができ、コンピューターでも扱うことができるようになります。(2進数についてはこちら)
しかしこれ、このまま音波に直すとのようなガタガタの波になります。

つまりデジタルとは連続的なアナログをコンピューターで数値として扱うために段階的なデータにしたもののことですね。
音質を上げるにはサンプリングレートもビット深度も大きく(より多くサンプリングし、細かい段階で表現)すれば良いのですが、その極限にアナログがあるというわけです。
サンプリングレートもビット深度も無限にすると元の音を完全に再現することができ、すなわちアナログ音源になります。
まとめ
ということで今回はアナログとデジタルの違いについて解説してみましたが、デジタルとは、アナログをコンピューターで表現するために妥協したものと言うことです。(「紙に描いた絵」と「それを写真で取って印刷したもの」の違いのようなものですね。)
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