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【地球温暖化】海の氷が溶けても海面上昇は起こりません。

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アイカワさん
アイカワさん

ああ…ノアの方舟…ムニャムニャ……..

…はっ!!!地球温暖化を止めねば!!!!ノアの方舟が!!!!!!!!

理系のシモン
理系のシモン

何を寝ぼけているんですか笑

アイカワさん
アイカワさん

地球温暖化で海氷が溶けることによって海面上昇が起こり大洪水が!!!!

理系のシモン
理系のシモン

地球温暖化を止めることは大切ですが、氷が溶けても海面は全く上昇しませんよ

アイカワさん
アイカワさん

…….え?

海の氷が溶けても海面上昇は起こらない

誤解されがちなのですが、「海の氷が溶けることにより、海面より高い位置にあった氷の分だけ海面が上がる」という考えは間違いです。

実はコップの水に氷を入れたとき、氷が溶ける前と溶けた後で水の高さは変わらないんです

これは「アルキメデスの原理」によるものです。

アルキメデスの原理

アルキメデスの原理とは「水中で物体にかかる浮力は、物体の体積と同じ量の水の重さに等しい。」という法則です。

例えば水中に100$cm^3$のルービックキューブを入れた場合、ルービックキューブが受ける浮力は100$cm^3$の水の重さ、つまり100g分となります。(水は1$cm^3$あたり1gの重さ)

アルキメデスの原理の詳しい説明はこちら

水面が変わらない理由

コップの水に氷を入れると、氷のうち、10%が水面より上に出ます。

この理由は水と氷の密度の違いによるもので、100gの水の体積は100$cm^3$ですが、氷は100gで110$cm^3$の体積になります。

ここでもしコップの水に110$cm^3$の氷(重さは100g)を入れると、100$cm^3$が水の中、残りの10$cm^3$が水面の上に出ることになります。

氷の重さ100gを支えるには、同じ100gの浮力が必要。つまり水の中にある氷が100$cm^3$であればよいということです。

(浮力を受けるのは水の中にある100$cm^3$の氷なので、氷には100gの浮力がかかることになります)

さて、この氷が溶けるとどうなるのかというと、110$cm^3$の氷は100gなので、溶けるともちろん100gの水、つまり100$cm^3$に体積が減ります。100$cm^3$と言うのは溶ける前に水の中にあった氷の体積と等しいので、その部分のスペースに溶けた氷の水はすっぽり収まることになります。

これにより、コップの中の氷は溶けても水面の高さは変わらないことが説明できました。

海面上昇の原因

ではなぜ地球温暖化によって海面が上昇するのかといいますと、それは陸の上の氷が溶け、海に流れ出るからです。陸の上の上の氷が全て溶けたときに起こる海面上昇はなんと57m。他人事ではなく、一人ひとりが未来を見据え、責任ある行動を行いたいですね。

この記事の執筆者
理系さん

理系の現役京大生。
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